LSI設計

音・画像・通信・電源など、多岐にわたるLSI設計で、未来を形にする
LSI設計は、電子機器の中核を担い、製品の性能を決定づける重要な工程です。スマートフォンの高速処理、電気自動車の高効率化、さらには人工知能の精度向上など、私たちの生活を便利で豊かにする技術の多くが、このLSI設計に支えられています。電子機器の進化を支えるエンジニアには、高度な専門性や問題解決力が求められますが、大きな責任とともに、未来を形にするというやりがいに満ちています。

三栄ハイテックスでは、IoT、自動運転、AIなど、急速に進化する分野のニーズに応えるため、機能設計、論理設計、アナログ回路設計、レイアウト設計、検証とLSI設計の全工程に幅広く対応しています。単なる設計にとどまらず、課題解決に向け、新しい可能性を切り拓くことが私たちの使命です。

次世代の技術を形にしながら、エンジニアとして大きく成長できる環境があります。

LSI設計の基礎知識

LSI設計とは?

LSI設計とは、LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)の設計プロセスで、LSI内部構造や実装された基板の回路設計のことを指します。具体的には、トランジスタやダイオードなどの電子回路部品を高度に集積し、複雑な機能を持つ電子デバイスを開発するプロセスです。

LSI設計の種類

LSI設計にはさまざまなアプローチがあります。以下は主な種類です。
 
  • デジタルLSI設計:プロセッサやメモリなど、デジタル信号を処理する回路の設計。
  • アナログLSI設計:センサーや通信機器に必要なアナログ信号を扱う回路の設計。
  • ミックスドシグナル設計:デジタルとアナログの両方を組み合わせた回路の設計。

LSIとは?

LSIとは「Large Scale Integration」の略語で、「大規模集積回路」とも言います。LSIはIC(Integrated Circuit:集積回路)の一種です。

LSIのより基本的な知識は、LSIとはのページをご覧ください。

LSI設計の最新動向

AIとLSI設計

近年、AI技術の進展により、LSI設計にも大きな変革がもたらされています。AI専用プロセッサの設計や、設計工程にAIを活用することで、設計効率の向上や開発期間の短縮が実現しています。

2nmプロセス技術

最新の半導体製造技術では、2nmプロセスが注目を集めています。この技術により、さらなる高性能化と省電力化が可能となり、次世代の電子機器に革新をもたらします。

自動車分野での応用

自動運転技術の発展により、車載LSIの需要が急増しています。安全性や高信頼性が求められる車載分野では、特に高性能なLSIが必要とされています。

LSI設計とLSI開発の違いを解説

LSI設計とLSI開発、あなたはどちらを知っていますか?
「LSI設計」と「LSI開発」は似た言葉ですが、実は違いがあります。それぞれの役割を理解することで半導体業界への理解が深まります。ここでは、LSI設計とLSI開発の違いをわかりやすく解説します。

LSI設計とは?

LSI設計とは、LSIの機能を具体的に実現するための設計作業のことです。簡単に言えば、LSIの「設計図」を作成する作業です。この設計図は、後の製造や評価の基盤となります。

LSI開発とは?

LSI開発は、LSI設計に加えて、試作・評価・量産といったプロセスを含む一連の工程です。LSI設計が設計図を作成する作業であるのに対し、LSI開発は、その設計図に基づいて実際に製品を作り出す工程と言えます。

LSI設計とLSI開発の違いを比較

項目 LSI設計 LSI開発
範囲 LSIの機能を実現するための設計作業 LSI設計から試作、評価、量産までの全工程
目的 LSIの設計図を作成 LSI製品を作り出す
主な工程 仕様検討、回路設計、レイアウト設計 LSI設計、試作、評価、量産

まとめ

LSI設計とLSI開発は、どちらもLSI製品を作り上げる上で欠かせない工程ですが、その役割は異なります。
  • LSI設計は、製品の設計図を作成する工程。
  • LSI開発は、その設計図に基づいて製品を試作し、評価、量産するまでの全工程。
この違いを理解することで、LSIの設計・製造プロセスへの理解が深まるでしょう。

LSI製造工程

LSI製品の製造には、設計フェーズとチップ製造フェーズの二つの主要な工程があります。
設計フェーズでは、要件定義から始まり、アーキテクチャ設計、仕様設計、回路設計、レイアウト設計を行います。これにより、チップ製造フェーズで必要な設計データを生成します。チップ製造フェーズでは、フォトマスク製造、ウエハー製造、パッケージ加工、試作評価、テスト開発、パッケージ検査・信頼性試験の段階を経て、LSI製品が完成し市場に提供されます。

設計フェーズ

チップ製造フェーズ

  • 04

    フォトマスク製造
  • 05

    ウェハ製造
  • 06

    パッケージ加工
  • 07

    試作評価
  • 08

    テスト開発
  • 09

    パッケージ検査/信頼性試験
当社では、設計フェーズでは仕様検討、回路設計・検証、レイアウト設計・検証を、チップ製造フェースでは試作評価を手掛けています。
設計フローのより詳しい情報は、LSI設計フローのページをご覧ください。
LSI設計は、電子技術の発展と革新において不可欠であり、これに取り組むエンジニアたちは、現代テクノロジーの進化に重要な役割を果たしています。LSI設計エンジニアは、デジタル革命の発展の推進力として、私たちの日常生活をより便利で効率的にする基盤を築いています。

三栄ハイテックスのLSI設計

音・画像・通信・電源など、多岐にわたるLSI設計実績
三栄ハイテックス株式会社は、電気機器の内部に組み込まれているLSI(大規模集積回路)の設計・開発を行う会社です。当社は社員の90%がエンジニアであることを武器に機能設計、論理設計、アナログ回路設計、レイアウト設計、検証とLSI設計の全工程を社内で行っています。

手掛けたLSIは音・画像・通信…と多岐にわたり、LSI設計技術を核にハード・ソフトの境界を越え、着実に成長を続けていきます。

LSI設計の仕事内容

アナログ回路設計

緻密な設計プロセスを積み重ねる
光・音・電気などの自然量(アナログ量)を扱うのがアナログ回路。仕様が決定したら、まず動作モデルを設計します。その後、トランジスタ、抵抗、コンデンサーなどの各種パラメーターの設定、シミュレーションを繰り返し行い、求められる機能に対する「最適解」を探していきます。
 

アナログ回路設計

論理回路設計/デジタル回路設計

論理設計の集合体を作り上げる
仕様に沿って、ハードウェア記述言語(Verilog-HDLやVHDLなど)を使用して機能を記述していきます。記述後はシミュレーターで、「求められている機能が達成されているか」「面積や速度などの制約条件は最適化されているか」などを検証します。
 

論理回路/デジタル回路設計

レイアウト設計

「理論」の回路を、「実際」の回路図へ
設計した回路を実際にレイアウトし、パターン図として形成していきます。回路設計の時点では、まだ「記号」や「線」だったトランジスタや配線も、設計ツールを用いてデザインすることで、実体の面積や太さを持ち、「かたち」として仕上がります。
 

レイアウト設計

実機評価

品質保証は最重要の課題
LSIの量産の前に、半導体工場で製造された試作品の評価を行います。品質保証のためには、徹底したエラーチェックが欠かせません。想定された機能や性能の確認のほか、温度・湿度の影響、耐圧、輻射などの特性をさまざまな面から評価して、不具合があればその解析を行います。

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