LSI設計

音・画像・通信・電源など、多岐にわたるLSI設計実績
三栄ハイテックス株式会社は、電気機器の内部に組み込まれているLSI(大規模集積回路)の設計・開発を行う会社です。当社は社員の90%がエンジニアであることを武器に機能設計、論理設計、アナログ回路設計、レイアウト設計、検証とLSI設計の全工程を社内で行っています。

手掛けたLSIは音・画像・通信…と多岐にわたり、LSI設計技術を核にハード・ソフトの境界を越え、着実に成長を続けていきます。

LSI設計とは

LSI設計とは、LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)の設計プロセスで、LSI内部構造や実装された基板の回路設計のことを指します。具体的には、トランジスタやダイオードなどの電子回路部品を高度に集積し、複雑な機能を持つ電子デバイスを開発するプロセスです。

LSIとは

LSIとは「Large Scale Integration」の略語で、「大規模集積回路」とも言います。LSIはIC(Integrated Circuit:集積回路)の一種です。

ICは、1つのチップ内に含まれるトランジスタ数(素子数)に基づいて、以下のように分類されます。
名称 トランジスタ数 年代
SSI Small Scale Integration:小規模集積回路 ~100 1960年代~
MSI Medium Scale Integration:中規模集積回路 100~1000程度 1960年代後半
LSI Large Scale Integration:大規模集積回路 1000~100程度 1970年代~
VLSI Very Large Scale Integration:超大規模集積回路 100万~1000万程度 1980年代後半~
ULSI Ultra Large Scale Integration:超々大規模集積回路 1000万以上 1990年代~
LSIはICの中で大規模なものを指し、しばしばICと同義として使用されます。ICには、デジタル回路とアナログ回路が混在しています。デジタル回路は0と1の離散的な信号で、アナログ回路は連続的に変化する信号(例:電圧/V~0)を扱います。どちらも電気を利用して動作します。

LSIは、電池や電源で動くほぼすべての電子機器に必要不可欠な部品であり、その性能と効率は現代テクノロジーに大きな影響を与えています。そのため、LSI設計は非常に重要な役割を果たしており、半導体設計分野の一部として位置づけられています。多くの場合、半導体設計エンジニアがLSI設計を専門とし、一つの半導体チップに1000個から10万個もの回路素子を集積するなど、高度な技術と専門知識が求められます。
LSIのより基本的な知識は、LSIとはのページをご覧ください。

LSI設計工程

LSI製品の製造には、設計フェーズとチップ製造フェーズの二つの主要な工程があります。
設計フェーズでは、要件定義から始まり、アーキテクチャ設計、仕様設計、回路設計、レイアウト設計を行います。これにより、チップ製造フェーズで必要な設計データを生成します。チップ製造フェーズでは、フォトマスク製造、ウエハー製造、パッケージ加工、試作評価、テスト開発、パッケージ検査・信頼性試験の段階を経て、LSI製品が完成し市場に提供されます。

設計フェーズ

チップ製造フェーズ

  • 04

    フォトマスク製造
  • 05

    ウェハ製造
  • 06

    パッケージ加工
  • 07

    試作評価
  • 08

    テスト開発
  • 09

    パッケージ検査/信頼性試験
当社では、設計フェーズでは仕様検討、回路設計・検証、レイアウト設計・検証を、チップ製造フェースでは試作評価を手掛けています。
設計フローのより詳しい情報は、LSI設計フローのページをご覧ください。
LSI設計は、電子技術の発展と革新において不可欠であり、これに取り組むエンジニアたちは、現代テクノロジーの進化に重要な役割を果たしています。LSI設計エンジニアは、デジタル革命の発展の推進力として、私たちの日常生活をより便利で効率的にする基盤を築いています。

アナログ回路設計

緻密な設計プロセスを積み重ねる
光・音・電気などの自然量(アナログ量)を扱うのがアナログ回路。仕様が決定したら、まず動作モデルを設計します。その後、トランジスタ、抵抗、コンデンサーなどの各種パラメーターの設定、シミュレーションを繰り返し行い、求められる機能に対する「最適解」を探していきます。
 

アナログ回路設計

論理回路設計/デジタル回路設計

論理設計の集合体を作り上げる
仕様に沿って、ハードウェア記述言語(Verilog-HDLやVHDLなど)を使用して機能を記述していきます。記述後はシミュレーターで、「求められている機能が達成されているか」「面積や速度などの制約条件は最適化されているか」などを検証します。
 

論理回路/デジタル回路設計

レイアウト設計

「理論」の回路を、「実際」の回路図へ
設計した回路を実際にレイアウトし、パターン図として形成していきます。回路設計の時点では、まだ「記号」や「線」だったトランジスタや配線も、設計ツールを用いてデザインすることで、実体の面積や太さを持ち、「かたち」として仕上がります。
 

レイアウト設計

実機評価

品質保証は最重要の課題
LSIの量産の前に、半導体工場で製造された試作品の評価を行います。品質保証のためには、徹底したエラーチェックが欠かせません。想定された機能や性能の確認のほか、温度・湿度の影響、耐圧、輻射などの特性をさまざまな面から評価して、不具合があればその解析を行います。

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