このアプリ、いったいどこがすごいの?「若返りアプリ」やってみた

2022.8.12

社員紹介

近年はデジタル技術の進歩が著しく、スマートフォン用のアプリでも驚くほど高度な技術が活用されています。そんなアプリの代表格のひとつが、写っている人の顔を若くしたり老けさせたり面白おかしく修正してくれる「画像加工アプリ」です。実はこうしたアプリにも高性能なAIが利用されているのです。
三栄ハイテックスは業務分野のひとつに画像解析を含むなど、仕事上でもAIに携わるメンバーも少なくありません。今回は、画像解析のプロフェッショナルを含んだメンバーに昔の写真を持ってきてもらい、若返りアプリの結果と比較。感想と技術に関する知見をお聞きしました。

三栄ハイテックス社員5人で顔加工アプリに挑戦!

周囲の参加者からも「おーーー」とどよめきが起こりました。AIの加工力をしっかりと認識できる結果となりました。
周囲も、子どもというより「You Tuberにいそう」という意見が続出。中には「はじめしゃちょーっぽい」という声も上がりました。
「10代」よりも下の「子ども」フィルターでしたが、幼稚園や小学校低学年の顔を再現するのは簡単なことではないのかもしれません。
加工前後の変化については「肌がツヤツヤになっている」という声や、一部からは「面影が残る」という意見も飛び出し議論の的になりました。
「Sさんの10代」は、まだ数年前ということもあってか「(フィルターで加工しても)変わらない」という感想がメンバーから寄せられました。
しかし周囲からは「かわいい」「子どもではなくて『美少女』」「乃木坂にいそうな感じ」といったコメントが続出しました。たしかに「幼稚園児か」と問われると首をかしげてしまいますが、読者モデル感のある顔となりました。
前の3人の写真とは異なる雰囲気の撮影となり、4人目での変化球にメンバーからは笑いも起こりました。

「子ども」フィルターでは「少年っぽい」という意見が寄せられました。たしかに小学校高学年・中学校にいそうな少年、といった雰囲気の写真となりAIのクオリティーの高さがうかがえました。また、髪の毛もボリュームアップされておりより子どもらしい髪型になったとも言えそうです。
撮影時に生えていたヒゲがなくなり「ジャニーズだ」「シュッとした感じがする」などの感想が飛び出しました。ひげが消されるという技術力が垣間見られる加工結果になりました。

今回のアプリを体験して

まず出てきたのは「若返り方が現代らしい雰囲気になっている」というコメントでした。
持参した写真とのギャップが生まれる理由はそこにありそうということで、「顔のディープラーニングに使われた写真が比較的新しいのかも?」というAIの特性をふまえた分析がされました。
 
また、「顔のパーツ位置はAIが把握、パーツの修正はフィルター処理を用いることで、もとの顔に変化を加えているのではないか」というアプリの基本的な構造にも考察が広がりました。

さらに特徴的な変化として、Sさんの「髪で隠れていた耳が出てきた」という変化がありました。
これは「顔の位置から判断して、本来ならばこのあたりに耳があるだろう」という“見えない部分を想像して創造する”AIの得意分野であり、AIの力が発揮されているのではないかと分析。
 
若返り以外にも「老化」機能があり少し使ってみたところ、シワをはじめとした“無いはずのパーツ”を表現して老化の変化が非常にリアルに追加されており「若返り」機能以上にAIによる顔パーツの検出機能が活用されているようだ、という推論も語られました。
 
他の類似の有名アプリと比べても「顔パーツを変形させても背景のゆがみが少ない」「肌の色を明るくする際に背景の壁の色が引っ張られていない」という点にも注目が集まった結果、「人の顔パーツを検出するAIの性能も高そう」で「他アプリ以上にディープラーニングを積み重ねてきたAIが使われているかもしれない」という、画像解析のプロならではの視点も伺えました。
今回は、参加メンバー全員が自分の顔の変化に一喜一憂する和やかな空気でしたが、遊びながらもいくつもの洞察を生む、技術者たちの感覚の鋭さが光りました。

WRITER’S EYE

今回、メンバーのみなさんに体験してもらったアプリは、スマホの公式アプリストアからダウンロードできるものでとても一般的なアプリです。いまやそんな身近なアプリにまで高性能なAIの技術が搭載されているとは…。「現代のデジタル分野の技術はものすごい勢いで進化している」という話は常々耳にしていましたが、まさかここまで普及し汎用化されていたとは夢にも思っていませんでした。
今後もAI技術が進化を続けていくことは間違いありませんが、座談会での専門的な分析の内容を聞いていると、その進化をけん引していくのは三栄ハイテックスのエンジニアのようなプロフェッショナルたちなのだろうなと感じました。
技術革新・環境・教育・人材の4つのテーマで、SDGsの理念に沿った事業活動を目指しています。
産業と技術革新の基盤をつくろう
気候変動に具体的な対策を
2030年目標:LSIパワーマネージメント、AI回路技術でシステム電力を1/10に
LSI/半導体は省電力化と高性能化を実現し続け、さまざまな分野の技術革新を支えています。当社は、LSI/半導体設計技術を基盤にあらゆる産業分野や業界の技術に注視し、未来志向の企業としてグローバルな発展を目指しています。人工知能(AI)開発におけるアルゴリズム設計では、独自のノウハウでのニューラルネットワークを設計します。三栄ハイテックスにおけるエンジニアリングサービスは技術革新を担うものであり、当社が持続し拡大することで産業と技術革新の基盤に寄与します。また、目指す省電力システムにより、省エネルギー社会に貢献します。