若手社員を成長させたターニングポイント

2023.3.30

社員紹介

「学生」から顧客の期待に応える「プロフェッショナル」へ。三栄ハイテックスに入社する若い人材は、エンジニアが互いに刺激し合う環境で、自身が思い描くプロフェッショナルを目指しています。流れるような日々のなかで、ときに訪れる“成長のきっかけ”。そのターニングポイントがエンジニア人生にどのような影響を与えるのかを紹介します。

Profile

LSI設計 アナログ回路設計[2020年 新卒入社]
静岡大学大学院 総合科学技術研究科 理学専攻 数学コース 修了

確立しつつあるエンジニアとしての姿勢

私はオーディオ向けのアナログ回路設計を担当しています。入社後3年間の過程を振り返ると、現在の業務に求められる技術や知識を積み上げる日々だったのだと実感します。レイアウト設計に始まり、評価業務やDAC回路の設計など、さまざまな業務に携わる日々はエンジニアとしての下地づくりでした。新たに吸収した知識と、大学院で学んだ数学の知識を生かしながら今に至る、感覚としてはあっという間です。

上司や先輩方から業務を任せられるようになった今、意識しているのは「業務効率」です。

手戻りを減らし、円滑に設計フローを進めるうえで、回路特性を検証するシミュレーションはとても重要です。私は案件開始のファーストステップとして設計計画から取り組むように心掛けています。「自分自身に細かく業務指示を出す」というイメージで計画を立案しているので、単調な作業にならず苦にもなりません。

効率性を一言で言えば、「ミスを無くしつつスピードを上げる」ということ。慎重になり過ぎても効率を妨げてしまうので、推進力をもって業務にあたる姿勢も大事にしています。

慎重さを生かしつつ、ときに大胆に。新たな意識が芽生えた先輩の言葉

ただ、効率のよい働き方は初めからできていたわけではありません。私はいわゆる“石橋をたたいて渡る”性格で、なにかと慎重になりがちです。仕事となればなおさらその傾向は強まります。ひとつひとつの作業を丁寧に行うあまりフロー後半の工程にしわ寄せがくる、といったサイクルに陥ることがありました。

そんな私に新たな視座を与えてくれたのが、同じチームの先輩でした。設計フローのボトルネックとなっている作業があると、「こういう手順で取り組むともっと早くできるよ」といった具体例を示してくれました。流れるように業務をこなす先輩。私からすると、しり込みしてしまうほどの手際のよさです。ここで「先輩を信じて一度やってみよう」と踏み出せたことが、私にとってターニングポイントになりました。実践してみると作業時間は短縮でき、ミスも起こりにくく、勇気を出して新しい手法に挑戦する大切さを、身をもって知ることができました。そのおかけで、自己研鑽や他業務に注ぐ時間が生まれ、エンジニアとしての成長速度は上がったと思います。

チームを主体的にけん引できるエンジニアを目指して

周りには後輩が増え始め、私が所属部署で求められる役割は少しずつ変化していくのではないでしょうか。そんな状況でふつふつと湧き上がっているのは、第一線で活躍する先輩方のように「チームを先導できるエンジニア」になりたいという想いです。学生時代、部活動やサークルでサポート役に徹していた自分と照らし合わせると、考えられないほどの心境の変化です。受動的になることなく、自ら進行方法や最善策について踏み込んだ内容を提案し、後輩に寄り添い成長を後押ししていくエンジニア像の確立が目下の目標です。

そのためにはエンジニアとしての知識や経験をさらに増やしていく必要があります。お手本となる先輩方と一緒に案件に取り組める恵まれた環境で、1日でも早くその背中に追いつけるようがんばりたいと思います。
本人の努力はもちろんですが、先輩エンジニアの指導スタンスも成長に不可欠でした。慎重になりがちなもともとの性格を“変える”のでなく、その慎重さを生かしつつ業務効率化につながる新たな考え方を“与える”姿勢にこそ、エンジニアそれぞれのキャラクターが映える当社の考えが表れています。

先輩の後押しを受けて新たな一歩を踏み出し、エンジニアとしてのひとまわり成長するターニングポイントは、当事者とサポーター、お互いの信頼関係があってこそ訪れるものであり、この先もきっとさらなる成長を後押しする新たなターニングポイントと巡り合うはずです。