【その他研修編】モデルベース開発(MBD)エンジニアへ!三栄ハイテックスのMBD技術者育成プログラム(OFF-JT)

2025.8.25

社員教育

三栄ハイテックスが注力するモデルベース開発(MBD)エンジニアの育成について、全4回のシリーズでご紹介します。
今回は、その他研修について紹介します。
専門分野の周辺知識を学ぶ「その他各種研修」:業務関連の幅広い知見でIT技術者としての強固な基盤を形成
前回までにご紹介した研修以外に、当社が実施している各種研修をご紹介します。技術者としての基礎を固めるため、業務の周辺知識を学べる研修を複数用意しています。
具体的には、以下のような知識やスキルを習得できます。
  • ソフトウエア業務についての基本的な知識
  • 自動車の内部通信に用いられるCANに関する知識
  • IT技術者としての基本的な用語や概念

これらの専門業務の周辺知識を身につけることで、プロジェクトへの深い理解を持つ技術者を目指します。
広く枝葉を伸ばす大木に太い根があるように、優れた技術者になるためには、専門分野の周辺知識をしっかりと固め、安定感のある土台を作る必要があります。
当社では、業務に関連する知識を広く学び、IT技術者としての基盤を築くために、以下のような研修を用意しています。

受講できる研修の一例

以下をはじめとした研修を受講していただきます。
  • ソフトウエア研修
  • CAN研修
  • 基本情報技術者(FE)試験学習

研修の目的と特徴

各種研修の目的

各種研修の目的は、技術者の専門的なスキルを身につけて活用するために必要な、業務の周辺知識を学ぶことです。

関わっているプロジェクトをより深く理解するために必要な前提知識は、必ずしも業務で直接扱う内容であるとは限りません。IT技術者として広く活用できる知識を持っておくことが、安定感のある技術者への第一歩となります。

各種研修の特徴

それぞれ研修によって形式や扱う内容は異なります。
しかし、身につけておくと業務を陰ながら支えてくれる「基礎知識」に触れるという点は、どの研修にも共通しています。

育つ能力 / 得られる知識

一例として挙げた研修で身につけるスキルをご紹介します。

ソフトウエア研修

ソフトウエア研修は、C言語のプログラミングを土台として、業務に役立つソフトウエア工学の基本や、関連技術について学ぶことを目的とした研修です。本研修は広い範囲を扱いますが、その中でも特にモデルベース開発(MBD)業務に生かせるものをご紹介します。
  • アルゴリズムの基礎的な知識
    データ構造や探索をはじめとしたアルゴリズムの基本的な知識を学ぶことで、必要な処理を効率よく実装できるようになります。研修ではC言語のコーディング課題が出されるため、C言語のプログラミング能力も同時に磨くことができます。
  • リアルタイム処理の考え方
    リアルタイム処理とは、設定された時間内に決まった処理を終わらせるというものです。研修を通してリアルタイム処理を学ぶことで、車両速度処理やエアバッグなど、高いリアルタイム性が求められる自動車開発への理解を深めます。
  • 要件定義と設計書の作り方
    要件定義と設計書の作り方を学ぶことで、システム設計の流れや各段階にかかる時間のイメージを持てるようになります。過去の研修で実際に作成したシステムを題材に要件定義書と設計書を作成するため、文書作成における情報の取捨選択も実践的に学べます。

CAN研修

CAN(Controller Area Network)は、車載用のネットワークのために開発された通信プロトコルです。

自動車の制御システムに搭載される電子制御ユニット(ECU)が増えるに従って、ECU間を接続して信号をやりとりするワイヤの重量やコストが無視できなくなりました。そこで、ECU間の接続をネットワーク化しつつ、車載分野に求められる信頼性や性能を満たすように開発されたのがCANです。CANによる通信は「リアルタイム性が高い」「信頼性が高い」「システムの柔軟性が高い」という性質から、自動車だけでなく航空宇宙や医療といった確実性の高い伝送が求められる分野でも注目されています。

研修内容

業務で扱うシステムにも利用されているCANの知識と、組み込みC言語によるプログラミングの実践的な経験を通して、業務への深い理解を得ることを目的としています。CANのネットワークとしての特徴を学びながら、複数台のマイコンを使って簡易的なCANネットワークを実際に作成します。

FE試験学習

基本情報技術者試験(FE)は、情報技術者の登竜門とも言える国家試験です。その名の通り、IT系の技術者が持っておきたい基本的な知識を広く問われる内容となっています。FE試験で学ぶIT関連用語は、私たちの業務で頻繁に出現します。知っている前提で話が進むため、会話内容を正しく理解するにはこれらの用語の知識は必須です。

研修の目的

試験学習を通して、お客さまやプロジェクトメンバーと円滑にコミュニケーションを取れるようになることです。

研修の特徴

教本などを用いた自習形式のため、自分のペースで学ぶことができます。さらに、受験までがカリキュラムに含まれており、「国家試験の合格」という目に見える成果を出せる研修です。

まとめ

各種研修は、専門的な業務に関連する幅広い知識を学ぶことで、技術者としての安定した基盤を築くことを目的としています。ソフトウエア業務に関するスキルや車両内通信プロトコルのCANの知識、IT技術者としての基本的な知識などを身につけることができます。技術者としての総合力を磨くことで、業務への深い理解を支え、能力の成長を促します。
自動車技術の進化により、先進的な開発手法を用いて未来を切り拓き、さらなる技術革新をけん引するエンジニアが求められています。

当社の「MBD技術研修」では、モデルベース開発(MBD)の「考え方」と「使い方」をゼロから体得できます。モデル作成から検証に至る実践的な開発プロセスを経験することで、業務に関する体系的なスキルを習得できるでしょう。さらに、「仕事力研修」により、文章力や進捗管理を身に着けることで、プロジェクトを成功に導く本質的な力を獲得できます。

これらの育成プログラムで、どのようなスキルが身につき、どのように「モデルベース開発(MBD)事業の第一線で活躍できるエンジニア」像に結びつくのか、イメージしていただけたでしょうか?
三栄ハイテックスは、「技術」と「人」を大切にする企業です。技術の力で社会に貢献し、その過程で社員一人ひとりが成長し、やりがいを感じられる環境づくりを目指しています。

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執筆者プロフィール

O.K.
モデルベース開発
[2024年 新卒入社]
茨城大学 理学部理学科 卒業
O.R.
モデルベース開発
[2024年 新卒入社]
名城大学 理学部機械工学科 卒業