三栄ハイテックスの技術力を探る!ADC開発編
2025.6.27
仕事紹介
会社紹介
現在、当社では高性能ADCの自社開発に注力しています。ADCは、Analog to Digital Convertorの略で、アナログ信号をデジタル信号に変換するLSIの中核をなす部分であり、IoTデバイスから医療機器、自動車まで、あらゆるエレクトロニクス製品の性能を左右する重要な要素です。
今回は、ADC開発プロジェクトに焦点を当て、新しいことへ積極的にチャレンジする社風、開発にかける想いをお伝えしたいと思います!
今回は、ADC開発プロジェクトに焦点を当て、新しいことへ積極的にチャレンジする社風、開発にかける想いをお伝えしたいと思います!
次世代技術に「挑戦」し続ける社内文化
当社は半導体業界で50年にもおよぶ歴史を持つエンジニア集団です。その当社が、進化の速いこの業界をけん引していくため、さまざまな新規プロジェクトに取り組んでいます。
たとえば、アナログ回路設計の技術開発。そして、本記事でご紹介する「高性能ADCの開発」です。
たとえば、アナログ回路設計の技術開発。そして、本記事でご紹介する「高性能ADCの開発」です。
ADCってなに?
私たちの身のまわりには、音や光、温度など、連続的に変化する「アナログ信号」がたくさんあります。人間の五感で認識できるものはすべて「アナログ信号」です。でも、コンピューターは0と1で表される「デジタル信号」しか理解できません。だから、アナログ信号をデジタル信号に変換する必要があります。
デジタル信号に変換すると、ノイズに強くなったり、情報が劣化しにくくなったり、編集やコピーがしやすくなるなどのメリットもあります。
そこで活躍するのがADCです。たとえば、マイクで音を録音するとき、マイクは空気の振動(アナログ信号)を拾います。でもそのままではパソコンで扱えないので、ADCがそれをデジタル信号に変換してくれるのです。
簡単に言うと、「アナログ信号を、コンピューターが処理できる信号に替えてくれる」のがADCなんです。
デジタル信号に変換すると、ノイズに強くなったり、情報が劣化しにくくなったり、編集やコピーがしやすくなるなどのメリットもあります。
そこで活躍するのがADCです。たとえば、マイクで音を録音するとき、マイクは空気の振動(アナログ信号)を拾います。でもそのままではパソコンで扱えないので、ADCがそれをデジタル信号に変換してくれるのです。
簡単に言うと、「アナログ信号を、コンピューターが処理できる信号に替えてくれる」のがADCなんです。

なぜADCの研究開発をしているのか?
半導体設計技術を生かして、「ADC」の性能をさらに高める研究開発に取り組んでいます。でも、そもそもどうしてそれが可能なのか?それは、当社ならではの2つの強みによるものなのです。
①一貫した社内開発体制
当社は、アナログ回路設計、論理回路・デジタル回路設計、レイアウト設計の3事業が協調した一貫設計体制を提供しています。
Mixed-Signal LSI開発における強み
Delta Sigma(ΔΣ) ADC(DSADC)に代表されるデジタル・アナログ混載のMixed-Signal LSIは、デジタルとアナログそれぞれの特性の組み合わせによってその性能が大きく左右されます。当社では、デジタル回路設計エンジニアとアナログ回路設計エンジニアが緊密に協働して、MATLAB/Simulinkといった解析ツールも積極的に活用し、個々の回路だけでなくシステム全体として最適な設計を追求しています。
性能と小型化・省エネ化の両立
LSI設計では、単に高性能を追求するだけでなく、小型化や省エネルギー化といった現代社会が求める要件にも応える必要があります。当社では、レイアウト設計者とアナログ回路設計者の密な連携により、回路特性を最大限に引き出しつつ、極限までチップ面積の縮小を実現しています。最新のツールと先端技術を駆使し、回路設計とレイアウト設計の最適なバランスを追求することで、取引先の期待を超えるLSIを提供しています。
②多様な半導体プロセスへの対応力
LSIを製造する上で欠かせないのが「半導体プロセス」です。半導体プロセスとは、半導体チップを作るための材料選定、加工方法、積層技術など、一連の製造工程および技術の総称です。プロセスノード(例:5nm、3nm)やその世代によって、LSIの性能やサイズ、消費電力などは大きく変化します。
当社は、さまざまなファウンドリ(半導体製造の専門企業)や、取引先の自社工場など、数多くの半導体プロセスに対応した開発実績を保有しています。特定のプロセスに限定することなく、取引先の多様なニーズや最新の技術動向に合わせた最適なLSI設計が可能です。最先端のプロセスはもちろん、長年の経験とノウハウを活かし、高い信頼性と性能を兼ね備えたLSIを提供しています。
当社は、さまざまなファウンドリ(半導体製造の専門企業)や、取引先の自社工場など、数多くの半導体プロセスに対応した開発実績を保有しています。特定のプロセスに限定することなく、取引先の多様なニーズや最新の技術動向に合わせた最適なLSI設計が可能です。最先端のプロセスはもちろん、長年の経験とノウハウを活かし、高い信頼性と性能を兼ね備えたLSIを提供しています。
ADC開発プロジェクト紹介
私たちのADC開発プロジェクトでは、以下のような具体的な課題に取り組んでいます。
これらの目標達成のため、シミュレーションと実機評価を繰り返し、限界性能の引き上げに挑戦しています。
- 高分解能化:より微小なアナログ信号の変化を正確に捉えるための回路設計とノイズ対策。
- 高速化:大量のデータをリアルタイムで処理するための信号処理速度の向上。
- 低消費電力化:バッテリー駆動のデバイスや環境負荷低減のニーズに応えるための高い電力変換効率の追求。
これらの目標達成のため、シミュレーションと実機評価を繰り返し、限界性能の引き上げに挑戦しています。

研究開発から事業化への取り組み
研究開発で性能が実証されたADC IP(回路の設計データ(IP:Intellectual Propertyの略))は、「自社開発アナログIPサービス」として事業化し、取引先への提供を開始しています。このサービスは、取引先がゼロからアナログ回路を開発する際にかかる時間とコストを大幅に削減し、製品開発期間を短縮することを可能にします。
取引先は、当社の高性能ADC IPを自社のLSIに搭載することで、短期間で高機能な製品を市場に投入できるようになります。また、取引先が指定する半導体製造ファウンドリ(FAB)へのプロセスポーティング(製造プロセスへの適合化)や、特定の製品要件に合わせたカスタマイズにも柔軟に対応することで、多様なニーズに応えています。
さらに、ADC IPの性能を最大限に引き出し、取引先がより使いやすいように、PGA(Programable Gain Amplifier:可変ゲインアンプ)、BGR(Band Gap Reference:基準電圧回路)、RCOSC(RC Oscillator:RC発振器)といったADC IP周辺回路も合わせて開発・提供しています。これにより、取引先は信頼性の高いソリューションをワンストップで手に入れ、製品開発を強力に推進できます。
このように、当社では研究開発で得られた技術を事業につなげています。
取引先は、当社の高性能ADC IPを自社のLSIに搭載することで、短期間で高機能な製品を市場に投入できるようになります。また、取引先が指定する半導体製造ファウンドリ(FAB)へのプロセスポーティング(製造プロセスへの適合化)や、特定の製品要件に合わせたカスタマイズにも柔軟に対応することで、多様なニーズに応えています。
さらに、ADC IPの性能を最大限に引き出し、取引先がより使いやすいように、PGA(Programable Gain Amplifier:可変ゲインアンプ)、BGR(Band Gap Reference:基準電圧回路)、RCOSC(RC Oscillator:RC発振器)といったADC IP周辺回路も合わせて開発・提供しています。これにより、取引先は信頼性の高いソリューションをワンストップで手に入れ、製品開発を強力に推進できます。
このように、当社では研究開発で得られた技術を事業につなげています。
継続的な技術開発を続けています
私たちは現状に満足することなく、さらに多くの用途に対応できるよう、より高分解能・高速・低消費電力を極めるADCを積極的に自社開発しています。
特に電力効率の改善や低消費電力化は、あらゆるユーザーが強く望む共通のテーマです。ユーザーの要望を丁寧に汲み取りながら、業界のトレンドやニーズを常に意識し、継続的に技術改善していきます。
特に電力効率の改善や低消費電力化は、あらゆるユーザーが強く望む共通のテーマです。ユーザーの要望を丁寧に汲み取りながら、業界のトレンドやニーズを常に意識し、継続的に技術改善していきます。
三栄ハイテックスで挑戦し、成長しませんか?
三栄ハイテックスは、次世代の技術に向けたチャレンジ精神や向上心、向学心に溢れた人材を求めています!三栄ハイテックスのADC開発や、新しいことに挑戦できる社風に少しでも興味を持っていただけたら大変うれしく思います。